MANXは旅の本であり、旅の楽しみや旅先の文化を紹介する事を目的とした本です。 同時に人と人の交流を紹介する本でもあります。 しかし、これらを一つにまとめるのは容易ではありません。 そこで、人に関するコンテンツはそれぞれ独立した形で製作する事にしました。 その本のメインタイトルはmanxです。 大文字と小文字の表記の違いで、同じ名前じゃないか! その通りです。 ですが、そこに込められた思いは異なります。 manxは人の行動や理念、その思いを紹介する事をコンセプトにしています。 このコンセプトは、何らかの形で、そして国籍も性別も問わず、人の持つGood Spiritや文化が継承される事を期待して生まれたものです。    このコンセプトが誕生する背景にはやはりmanxが大きく影響しています。 意味がわからない? そう感じられる方もいるでしょう。 なので、その理由を明確にしたいと思います。    私は1985以来、この島の人たちと触れ合い、人生における大切な事の多くを学ばせてもらいました。 その島の名はISLE OF MAN 現在はISLE OF MANというのが正式名称になっていますが、この島は本来ELAN VANNINという名前です。    そして、ここに住む人達をmanxと言います。 現在では3代続いていれば、それはGood manxであるとも言われています。 ここには、この島で生まれたmanxもいれば、他所で生まれ育ち、自ら希望してmanx になりに来た初代もいるのです。 しかし、代々続くmanxも、自ら希望してmanxになりに来た初代の人でも共通する事が三つあります。 manxは、この島の環境をとても深く愛している事。 manxは、友達や来島者をとても大切にする事。 そして、この島に住む人たちにはmanx Spiritが継承されている事です。 何よりもそれが素晴らしいと強く感じています。 Spiritに形はありません。目には見えにくいものです。 しかし、それは確実に行動に現れるものでもあると思います。       個人的な見解かもしれませんが、Spiritは継承されにくい時代になっていると感じる事がとても多くなってきました。 だからこそ、この名前を採用したかったのです。 この名前にあやかる事で、国籍も性別も年齢も問わず、少しでも人にあるスピリットや文化を守るために必要な知識が広く継承されるようになって欲しい。 そんな願いを込めて、manxをスタートさせたいと思います。




"When you go through the Fairy Bridge you have to say hello!"

This is a story I heard from the couple who came to Japan from the Isle of Man when I first decided to go to Isle of Man for a month.
It is a story that came out when I was taught about Isle of Man but it was a story the husband talked to us, mainly than the couple.
When I heard the story of Fairy Bridge, to be honest it was recognition of the extent of "There is such a thing!" For me it was not particularly intriguing or curious.
As for the content of the story, "It is believed in Isle of Man" that bad things happen if you do not greet Fairy when you pass through the bridge.
But because I did not show much interest when I heard this story? Or the couple's schedule had time constraints? Although it is not certain, I remember that the story of Fairy Bridge ended without further development.

If you talk about my personal story, basically scary stories are not very good.
That's why I absolutely refuse horror movies that are occult movies.
More than movies, there is only a sense of disgust with something like TV special number "a world you do not know", "fear, psychic, ghost, and devil".
Although I have never clearly classified it, I am not good at all what I do not know well and strange stories, and it is true that I do not want to see it and I do not want to hear it! With such influence, I may have heard it while shunning the story of Fairy Bridge.


「フェアリーブリッジを通る時は挨拶しないとダメなんだよ!」

……これは初めてのマン島行きをひと月後に控えた頃、マン島から来日していた夫妻から聞いた話だ。
マン島についてあれこれ教えてもらっている時に出た話題だが、夫妻というよりは主に旦那が語ってくれた話だ。

フェアリーブリッジの話を聞いた時は正直「へぇー、そんな事があるんだ!」といった程度の認識で、特に気になる話でも興味をそそられる話でもなかった。
話の内容としては「橋を通る時、フェアリーに挨拶をしないと悪い事が起きる」とマン島では信じられているというものだった。
しかし、この話を聞いた時にこちらが薄い反応しか示さなかったためか? 時間の制約があったためか? それ以上に盛り上がりも広がりもなくフェアリーブリッジの話は終わったように記憶していた。

個人的な話をすれば、基本的に怖い話が極めて苦手だ。
だからオカルト映画だのホラー映画なんて真っ平ごめんだ。
映画以上に、テレビの特番「あなたの知らない世界」だの「怪奇・心霊」という類のものには嫌悪感しかない。
明確な区分等はした事もないが、よくわからないモノや奇妙なコトまで引っ括めて「見たくも聞きたくもない!」というのが本音だった。
それもあってフェアリーブリッジの話について、深層心理が影響して敬遠気味に聞いていたのかも知れない。



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After that, we arrived at the Isle of Man with a ferry and headed to the house of the person who will take care of us for a while with a taxi from the port.
At this point I forgot the story of Fairy Bridge.
Suddenly the driver raised his left hand.
At this time I did not mind even if I had a greeting with the driver of the oncoming car, but I was informed later that the point at which the driver raised his hand was exactly Fairy Bridge.
This Fairy Bridge is on line 5 of the main trunk road (A road) of Isle of Man.
This A5 line connects the capital Douglas which is also the gateway to the sea with Ronald’s-way Airport which is the gateway to the sky and reaches Port Saint Mary as it is.
And the A5 is also the way the bus route which I used almost every day during I stay.

Furthermore, inside the bus of the route bus, the announcement flows almost every time just before passing through Fairy Bridge.
The announcement is "Say," Hello to Fairy ".
And many of the passengers move their mouths according to this announcement.
People who speak, people who only move the mouth without saying a word, people who only raise hands, passengers are various but everyone uniformly speaks "Hello Fairy!"
I realized that I was under this situation every day.
After all, there are many people who believe in the superstitious story that "When you go through the Fairy Bridge you must greet Fairy before you go to Fairy Bridge, neglecting and neglecting will come when neglecting greetings. "
No, it is likely that there are many people who care about legend, even if they do not believe.

Until I experienced it myself, I felt it was a somewhat disgusting story Fairy Bridge, but when I saw the sight in the bus, I felt the thought "This is not a scary story".
I felt interested in finding out about Fairy Bridge, but with a simple search I could not reach a credible story.
With the degree examined on the net, detailed information about Fairy Bridge 's fairy was not obtained.

So, I had no choice but to ask the local people about the reasons and circumstances.
So I asked the residents to talk Fairy and Fairy Bridge.
Even listening to the residents' story, I was told that "If I do not greet (when going through the Fairy Bridge) I will encounter bad luck and misfortune!" After all, I did not quite understand the origin of this story and the history of the fairy.
However, it seems that there is no doubt that Fairy of the Isle of Man is willing to punish rude people who do not greet seriously.
When I heard the story of the residents, I understood that much.


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それから凡そひと月、フェリーでマン島に到着し、港からタクシーでしばらくお世話になる人の家へと向かう。
この時点でフェアリーブリッジの話は忘れていた。
道中、突然ドライバーが左手を上げた。
この時は対向車と挨拶でも交わしたのだろうと気にも留めなかったのだが、ドライバーが手を上げたポイントこそ正にフェアリーブリッジだという事を後日知らされた。

フェアリーブリッジはマン島の主要幹線道路(A road)の5号線上にある。 このA5号線は海の玄関口でもある首都ダグラスと、空の玄関口であるロナルズウェイ空港をつなぎ、そのままポートセントメアリーへと到達する。 そしてA5号線は、滞在時に毎日と言って良い程利用した路線バスの通る道でもある。
さらに路線バスの車内では、フェアリーブリッジを通りかかる直前でほぼ毎回アナウンスが流れる。
そのアナウンスは「セイ、『ハロートゥフェアリー』」だ。
そして乗客の多くがこのアナウンスに合わせて口を動かす。
声に出す人、口だけをモゴモゴと動かす人、様々だが皆一様に(口だけ動かし心の中で言っている人も含めて)「ハローフェアリー!」と挨拶をする。

この状況下に身を置くと、やはり言い伝えられている「フェアリーブリッジを通る時、フェアリーに挨拶をしないと不運に見舞われる」という迷信じみた話を信じている人たちが多いという事なのだろう。……と実感した。
いや、信じるまでではないにしても、気にしている人たちの多さという事か?

それまでは何となく気味の悪い話と感じていたが、バスの車内での光景を目の当たりにすると「別に怖い話じゃないな」という思いがよぎった。
そこではじめてフェアリーブリッジについて調べてみる気になったのだが、カンタンに検索した程度では信憑性のあるまともな話には行き着かなかない。
ネットで調べたくらいでは、このフェアリーブリッジのフェアリーについてほとんどわからないままだった。

なので、理由や経緯などについては現地の人に聞いてみるしかない。
そこで話を聞いてみたのだが、「(橋を通る時に)挨拶をしないと不運に見舞われる」という事が語られるばかりで、この話の起源や歴史についてはよくわからない。 しかし、どうやらマン島のフェアリーは、挨拶をしない無礼な輩を本気で懲らしめる気が満々のようだ。……という事だけはよくわかった。





At this point, I noticed that this fairy bridge's legend is actually horrible.
To be honest, I stayed at Isle of Man for a while and spent my days using the bus frequently; soon after all I had a greeting in my heart "Hello Fairy" in the bus.
In short, it is true that it is disgusting if this legend is true.
Half is that I believe in half way.
Bad luck comes = Bad things happen to mi.
do not like being that.
And in the real world there is nothing as horrible as "bad luck happens = bad things happen to yourself".

People who are on the bus, those who believe in legends, and those who care about legends are probably the same as me.
It is surely frightening that bad things will happen to yourself.
Nobody likes such a thing.
Bad things happen = Bad things happen to ourselves.
...People greets Fairy because they are scary.

Lady's, greet with a smile for Fairy.
Father admonishes the child to say properly and father also greeted tightly together.
Such people who are conscious about legends will greet properly so that the fears do not become reality.
Do not let bad things happen to their family and friends.

Not afraid of invisible existence but fear terrible disasters to myself.
So when I go through the Fairy Bridge you have a good greet.
That means that people lives with Faerie legend.
Now that I left Isle of Man, I am convinced.
And I guess the Faerie Bridge taught me that the superstition and legend in Japan are probably like this.


この時点で、このフェアリーブリッジの言い伝えが実は恐ろしいものだと気付いてしまった。
正直に言うが、しばらくマン島に滞在し、頻繁にバスを利用する日々を過ごすうちに、やがて毎回バスの中で「ハローフェアリー」と心の中で挨拶をし続けていた自分がいる。
要するにこの言い伝えが本当だとしたら嫌だなと、半信半疑ではあれども半ば信じているという事だ。
不運に見舞われる=自分の身に悪い事が起こる……そうなるのが嫌なのだ。
そして、現実世界においては「不運に見舞われる=自分の身に悪い事が起こる」事ほど恐ろしいものはない。

バスの車内で目にした、言い伝えを信じたり、気にしている人たちもおそらく同じ思いに違いない。
きっと不運に見舞われる=自分の身に悪い事が起こる……という事が恐ろしいのだ。そんなのは誰だって嫌なのだ。
不運に見舞われる=自分の身に悪い事が起こる……それが怖くて、フェアリーに挨拶をしているのだ。

だから競い合うように大きな声で「ハローフェアリー!」と言う子供たちはともかく、「ほら、そろそろ通りかかるから言わなきゃダメよ」なんて示し合わせている自分よりも歳が上だと思われるお姉様方や、「フェアリーに挨拶するよ」なんて子供に言って一緒に挨拶してしまうお父さん……等々、言い伝えについてなんらか意識している人たちは、その怖さが現実のものとならないように挨拶をするのだろう。
自分や家族や友人たちに悪い事が起こったりしないように。

目に見えぬ存在を恐れるのではなく、現実的に自分に降りかかる災いを恐れる。
だからフェアリーブリッジを通る時にはきちんと挨拶をする。
それがフェアリー伝説と一緒に暮らすということなのだろうと、この地を離れた現在は思っている。
そして、日本で言われる迷信や祟りもおそらくこういうものなのだろうと、フェアリーブリッジに教えてもらった気がしている。


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